心筋梗塞 後遺症

心筋梗塞の後遺症について

心筋梗塞を発症すると、
心臓の一部が壊死します。

 

 

一度壊死した心筋は、二度と生き返ることはなく
壊死した部分だけ機能不全に陥ります。

 

 

これにより心筋梗塞発症後、救命されたとしても
心筋の壊死の範囲が広いといくつかの後遺症が出てくる場合があります。

 

 

心筋梗塞の後遺症として代表的なものは不整脈と心不全です。

 

 

心筋梗塞の後遺症@ 不整脈

心筋梗塞の後遺症として、
心室期外収縮や心室頻拍といった不整脈になることがあります。

 

 

これらの不整脈の発作が起こると
症状として動悸を感じるほか、深刻な場合めまいがして失神することもあります。

 

 

これら不整脈は心筋が壊死することによって心臓の収縮リズムが狂うことによって起こります。
また、場合によっては心室細動と呼ばれる致死性不整脈を誘発し突然死する危険性もあります。

 

 

心筋梗塞の後遺症として不整脈が出た場合、
患者さんの状態に応じてカテーテルアブレーションによって治療したり、
植え込み型除細動器を植え込んで突然死を予防することがあります。

 

 

 

心筋梗塞の後遺症A 心不全

心不全は、心筋の一部が壊死することで心臓全体のポンプ機能が低下することで起こります。
ポンプ機能の低下は心筋が壊死した範囲が広ければ広いほど顕著に起こります。

 

 

発症した心筋梗塞の重症度によるのですが
一回の心筋梗塞で心臓のポンプ機能が3分の1になることもあります。

 

 

心不全になると症状として下半身がむくんだり、息切れや疲労感を感じやすくなったりします。

 

 

 

軽度の心筋梗塞では後遺症は現れにくい

不整脈も心不全も、心筋梗塞によって広範囲の心筋が壊死したときに出やすい後遺症です。
そのため、急性心筋梗塞発症後、すぐに治療した軽度の心筋梗塞では
これらの後遺症は出にくい傾向があります。

 

 

しかし、カテーテル治療を行った場合
留置したステントの種類によっては再狭窄率の高いものもあり、
その場合、拡張した病変部が徐々に狭くなっていくことで狭心症のような症状が出る場合があります。