さあ、今日もエクササイズの時間だぞ!
今日のエクササイズは、通常型心房粗動アブレーションの手技の流れだ。
通常型心房粗動のアブレーションでは、RAイスムス(CTIと呼ぶこともある)と呼ばれる場所にブロックラインを作成していく。
(参照:心房粗動のアブーションラインを覚えるエクササイズ)
実際の手技で、どのような手順でCTIを焼灼していくのか、
エクササイズを通してしっかり押させていこう!
これがエクササイズの全貌だ!↓
通常型心房粗動アブレーションの手技の流れ
①カテーテルを留置
②エントレインメントペーシング(頻拍中に行う)
③洞調律中にCS入口部ペーシング
④ブロックラインの作成
⑤エンドポイントの確認
それでは、通常型心房粗動アブレーションの手技の流れを1つずつ確認していくぞ!
①カテーテルを留置
通常型心房粗動のアブレーションでは、まずCSカテーテルをCS(冠静脈洞)に留置し、その後Haloカテーテルを三尖弁輪上に留置していくぞ!
(参照:通常型心房粗動アブレーションで使用するカテーテルを覚えるエクササイズ)
②エントレインメントペーシング(頻拍中に行う)
HaloカテーテルとCSカテーテルの留置が完了したら、エントレインメントペーシングを行なっていく。
エントレインメントペーシングは通常型心房粗動の確定診断に重要だ。
エントレインメントペーシングは心房粗動発作中に、頻拍周期より10〜20ms程度早いレートペーシングしていく。
ペーシングサイトはCS9-10もしくはHalo1-2が選ばれることが多い。
エントレインメントペーシングを行い、ペーシングがのっているときの心内心電図が、頻拍中の心内心電図と同じことを確認し、最後のペーシング刺激直後から回復した頻拍の最初の局所電位までの間隔(PPI)が頻拍周期とほぼ同じ(誤差20ms以内)であれば、頻拍の正体が通常型心房粗動だと確定診断できるぞ!
③洞調律中にCS入口部ペーシング→④ブロックラインの作成
エントレインメントペーシングで、通常型心房粗動が証明できたらいよいよアブカテでブロックラインを引きにいくぞ!
ブロックラインを引く時、洞調律中ならCS入口部(CS9-10)からペーシングを入れていくぞ!
ちなみに頻拍中にブロックラインを引くのであればCS入口部ペーシングは不要だ。
しかし、ブロックライン作成中に洞調律に戻ったらすかさずCS入口部からペーシングを入れていこう。
CS入口部からペーシングを入れることで、ブロックライン完成に伴うHaloカテーテル上のシーケンス変化がわかるようになるぞ!
⑤エンドポイントの確認
手技のエンドポイントは
・CS入口部ペーシング中のHaloカテの心内心電図変化(心内電位が逆くの字から直線に変わる)
・ディファレンシャルペーシング(differential pacing)
の2項目で評価していくぞ!
(参照:通常型心房粗動アブレーションのエンドポイントを覚えるエクササイズ)
まとめ
通常型心房粗動のアブレーションは
①カテーテルを留置
②エントレインメントペーシング(頻拍中に行う)
③洞調律中にCS入口部ペーシング
④ブロックラインの作成
⑤エンドポイントの確認
という流れで行っていく。
どの段階で何を見ていて、どのように手技の成否を判断していくのか?しっかり押さえていこう!