さあ、今日もエクササイズの時間だ。
今日のエクササイズは、AVNRT(房室結節リエントリー頻拍)のリエントリー回路だ。
AVNRTはアブレーションと深く関わる重要疾患だ。
AVNRTを引き起こしている回路の場所と性質は
アブレーションの手技を理解するうえで非常に重要だぞ!
このエクササイズでしっかりと理解するんだ!
これがAVNRTのリエントリー回路を覚えるエクササイズの全貌だ!↓↓
■AVNRTのリエントリー回路の場所と性質
![AVNRT リエントリー回路 図](http://med-server.lolipop.jp/cc-bootcamp/wp-content/uploads/AVNRT-_thumb3.gif)
番号 | 回路の名称 | 回路の性質 |
① | First Pathway(FP:ファストパスウェイ) | ・伝導速度が早い ・不応期が長い |
② | Slow Pathway(SP:スローパスウェイ) | ・伝導速度が遅い ・不応期が短い |
AVNRTのリエントリー回路について整理していくぞ!
回路の場所と性質
First Pathway(FP)と
Slow Pathway(SP)の
2種類の伝導路が存在することで
引き起こされる。
First Pathway(FP)は
洞房結節(SN)から
房室結節(AV Node)へ向かう伝導路で、
伝導速度が速く、不応期が長いという性質を持っている。
Slow Pathway(SP)も
洞房結節(SN)から房室結節(AV Node)へ向かうが、
その際、CS(冠静脈洞)の迂回して三尖弁輪上を走行して
房室結節(AV Node)に到達する。
そして、伝導速度が遅く、不応期が短いという性質を持っている。
![image](http://med-server.lolipop.jp/cc-bootcamp/wp-content/uploads/image_thumb13.png)
AVNRTの発作時には、
Slow Pathwayを通った電位が
房室結節に到達した後
First Pathwayを逆行し、
再びSlow Pathwayを通り房室結節に向かう。
こうして、電位が房室結節周辺をグルグル回っているのが
リエントリー性の頻脈、AVNRTだぞ!
AVNRTのアブレーションでは
三尖弁輪上のSlow Pathway(SP)を焼灼していくぞ!
だから、Slow Pathway(SP)の場所はしっかりと押さえるんだ。
また、EPS(電気生理学的検査)でAVNRTを鑑別する際、
First Pathway と Slow Pathway の不応期の違いを利用するから
2つの回路の性質も同時に押さえておこう!
![](https://med-infom.com/wp-content/uploads/2014/07/oshiete.png)
それ以外で心カテでわからないことがあったら
専用掲示板「教えて!心カテブートキャンプ」で質問しよう!
心カテブートキャンプの質問掲示板「教えて!心カテブートキャンプ」は
質問する人、回答する人の双方の協力で成り立っています。
もし、掲示板内に答えれそうな質問があったら、是非答えてあげてください。
AVNRTのリエントリー回路を覚えるエクササイズを始めるぞ!
エクササイズ① 自分でリエントリー回路を書いてみよう!
早速、心カテ隊員専用ページから、
『AVNRTのリエントリー回路を覚えるエクササイズシート』をダウンロードし印刷しよう。
まだ心カテ隊に入隊していない人は、今すぐ入隊してエクササイズシートを入手しよう。
![AVNRTのリエントリー回路を覚えるエクササイズシート](http://med-server.lolipop.jp/cc-bootcamp/wp-content/uploads/AVNRT_thumb1.jpg)
エクササイズシートの3ページに
AVNRTのリエントリー回路を書くための絵が
用意されている。
早速エクササイズを参考にして、
自分でリエントリー回路を書いてみよう!
エクササイズ② 空欄を埋めて表を完成させよう!
リエントリー回路が書き終わったら、
表の中の空欄を埋めて
表を完成させよう!
実際に書いてみることで
リエントリー回路の場所と性質が
効率よく覚えられるぞ!
よーし、その調子だ。いい感じだぞ!
AVNRTはアブレーションで頻繁に治療される
重要疾患だ。
AVNRTの原因となる2つの回路の場所と性質は
AVNRTのアブレーションを理解するための基礎となるから
自分の中で常識になるまで何度も反復練習するんだ!!