糖尿病の人は心筋梗塞になりやすい理由
糖尿病は心筋梗塞を引き起こす危険因子のひとつです。
糖尿病の人はそうでない人に比べて2〜4倍心筋梗塞になりやすいといわれています。
では、なぜ糖尿病の人はそうでない人と比べて心筋梗塞になりやすいのでしょうか?
高血糖が動脈硬化を促す
その理由として最初にあげられるのが高血糖です。
糖尿病になるとインスリンの分泌量が不十分となり
慢性的に高血糖な状態になります。
高血糖な状態が長く続くと血管内での活性酸素の発生を促し
その活性酸素が血管を傷つけます。
すると、傷ついた場所にコレステロールなどがたまり動脈硬化が進んでいくのです。
高血糖は動脈硬化を促進するきっかけとなります。
そのため、高血糖な状態が続く糖尿病は心筋梗塞を引き起こしやすいのです。
糖尿病の人は痛みを感じにくい
糖尿病の患者さんは、そうでない人に比べて痛みを感じにくいです。
これは、糖尿病によって毛細血管がもろくなることで
痛みを感じる神経に十分な栄養が運ばれなくなり
痛みを感じる感覚が鈍くなってくるからです。
そのため糖尿病の患者さんの場合、
胸痛などの痛みの症状に気づきにくく
いきなり発作を起こして突然死してしまったり、
かなり病状が進行した段階で病院に運ばれるといったことが少なからずあります。
人工透析によって動脈硬化が進行する
糖尿病の患者さんで症状が進行すると
腎臓の機能が低下し腎不全となり、
最終的に人工透析を受けるようになることがあります。
人工透析を長期間行うと、
透析による血管ストレスにより
動脈硬化が進み心筋梗塞になりやすい状態になります。
以上の理由から糖尿病の人は、そうでない人と比べて心筋梗塞になりやすいのです。