さあ、今日もエクササイズの時間だ。
今日のエクササイズは、AVRT(房室リエントリー頻拍)の心電図波形だぞ!
心カテ室において、AVRTはアブレーションの手技と深くかかわる重要な疾患だ。
AVRTの確定診断には電気整理検査(EPS)が必要だが、
その前のカンファレンス段階で、12誘導から鑑別できる場合もあるぞ!
このエクササイズでしっかり理解するんだ!
これが、AVRT(房室リエントリー頻拍)の波形を覚えるエクササイズの全貌だ!
AVRT(房室リエントリー頻拍)の心電図波形 |
~特徴~■Ⅱ・Ⅲ・aVf誘導にて逆行性P波(QRS波の後にP波が来る)■narrow QRS (QRS間隔 <100ms)
■RR間隔が規則的 |
AVRT(房室リエントリー頻拍)の心電図波形について整理していくぞ!
まず、AVRTという疾患について確認しよう。
AVRTとは、
副伝導路を介したリエントリー回路で起こる頻拍。WPW症候群が原因で起こる。
の事を言うぞ!
AVRTの心電図波形には3つの特徴がある。
■Ⅱ・Ⅲ・aVf誘導にて逆行性P波(QRS波の後にP波が来る)
■narrow QRS (QRS間隔 <100ms)
■RR間隔が規則的
以上の3つだ!!
AVRTでは、副伝導路を経由したリエントリー回路が存在する。
心室からの電位が
このリエントリー回路を通って心房を収縮させるため
電位が伝わる順序が心室(QRS波)⇒心房(P波)になる。
この影響で、Ⅱ・Ⅲ・aVf誘導では
QRS波の後にP波が見られる逆行性P波が出るぞ!
心室の刺激伝導は正常だからQRS間隔は正常のnarrrow QRSになる。
心室を収縮させているのが
規則正しく回るリエントリー回路由来の電位だから
RR間隔は等間隔・規則的になるぞ!
メカニズムとセットで波形の特徴を理解しよう!
心電図の読み方:AVRTのエクササイズを始めるぞ!
AVRTエクササイズ① 空欄を埋めて表を完成させるんだ!
早速、心カテ隊員専用ページから、
『心電図の読み方:AVNRTとAVRTの波形を覚えるエクササイズシート』をダウンロードし印刷しよう。
まだ心カテ隊に入隊していない人は、今すぐ入隊してエクササイズシートを入手しよう。
エクササイズシートの3ページ目に、
AVRTの心電図波形をまとめた表が用意されている。
これは穴埋め用で、
大きい空欄には手書きで波形を書き、
下の『~特徴~』の欄は空欄を穴埋めしてAVRT波形の特徴を理解しよう!