さあ、今日もエクササイズの時間だ。
今日のエクササイズは、徐脈頻脈症候群の心電図波形だぞ!
徐脈頻脈症候群は、洞不全症候群(英名:Sick Sinus Syndrome/ 略語:SSS)のⅢ型に分類される徐脈だ。
英名でbradycardia-tachycardia syndrome(ブラディカルディア タキカルディア シンドローム)と呼ばれ、
カテ室では『ブラタキ』と呼ばれることの多い不整脈だ。
この徐脈頻脈症候群の波形特徴を、エクササイズを通して理解していこう!
これが、徐脈頻脈症候群の心電図波形を覚えるエクササイズの全貌だ!
徐脈頻脈症候群の心電図波形 |
~特徴~ ①上室性頻脈停止直後に現れる洞停止、もしくは洞房ブロック |
徐脈頻脈症候群の心電図波形について整理していくぞ!
まず、徐脈頻脈症候群という疾患について確認しよう。
徐脈頻脈症候群とは、
上室性頻脈の停止直後に起こる洞停止 or 洞房ブロックによって引き起こされる徐脈
のことを言うぞ!
徐脈頻脈症候群の心電図波形には
①上室性頻脈停止直後に現れる洞停止、もしくは洞房ブロック
という特徴があるぞ!!
波形特徴と疾患のメカニズムを結びつけていこう。
まず、徐脈頻脈症候群では、
持続した上室性頻脈によって洞結節の機能が一時的に衰えているんだ。
そのため、上室性頻脈が停止した直後では、洞結節が正常に機能せず一時的に機能不全に陥っている。
だから、上室性頻脈停止直後に、洞停止や洞房ブロックを起こし一時的にP+QRS波が脱落するぞ!
(参照:洞停止の心電図 / 洞房ブロックの心電図)
徐脈頻脈症候群は、場合によってめまいや失神を引き起こす徐脈だ。
洞不全症候群(SSS)によって引き起こされる失神の原因としてもっとも多いのが、この徐脈頻脈症候群だぞ!
一般的に徐脈頻脈症候群は抗不整脈薬の投与によって悪化させるため
ペースメーカの植込みによって治療を行うことが多い。
また、ペースメーカ以外でも慢性心房細動のアブレーションにて
手技成功と同時に徐脈頻脈症候群になることがあり気をつけないといけない不整脈なんだ。
疾患のメカニズムと波形特徴、そしてその対処も含めてセットで覚えておこう!