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冠静脈洞 -coronary sinus-

さあ、今日も心カテ用語を解説していくぞ!

今日解説するのは冠静脈洞だ。

 

冠静脈洞は心臓カテーテルでとても関わりの深い場所だ。

特に電気整理系(カテーテルアブレーションとCRT)で重要だからしっかり押さえていこう。

 

 

 

冠静脈洞の3つの名称

冠静脈洞には和名、英名、略語の3つの呼び方がある。

 

和名:冠静脈洞

英名:coronary sinus(コロナリー サイナス)

略語:CS(シーエス)

 

カテ室ではこれら3つの名前が飛び交うため、3つセットで覚えていこう。

 

 

冠静脈洞の解剖

冠静脈洞は冠動脈に流れた血液が右心房に戻る際に通る場所だ。

走行のイメージとしては、心臓の裏側付近からスタートして、左心房にある僧帽弁下を旋回し心臓の表側に回ってくる。

そして、右心房の房室結節直下から右心房に合流していくぞ!

 

 

冠静脈洞と心臓カテーテルとの関わり

カテーテールアブレーションとの関わり

冠静脈洞はカテーテルアブレーションでとても重要だ。

心房細動(Af)や房室リエントリー頻拍(AVRT)、左心房頻拍(LAT)といった症例では、冠静脈洞にCSカテーテルという電極カテーテルを留置し心内の電気の流れを観察していく。

 

また、心房頻拍の起源が冠静脈洞内にあることもあり、そうした症例ではアブレーションカテーテルで冠静脈洞内を焼灼することもあるぞ!

 

 

CRTとの関わり

冠静脈洞はCRT植込みでも重要だ。

CRTでの左室ペーシング用のLVリードは冠静脈洞に留置していく。

そうすることで、右心系から心室まで安全にアプローチすることができ、安全で効果的な両室ペーシングを行うことができるぞ!