さあ、今日も心カテ用語を解説していくぞ!
今日解説するのはペースメーカの設定パラメータの1つ、アッパートラッキングレートだ。
アッパートラッキングレートの意味と設定のコツをしっかり押さえていこう。
アパートラッキングレートとは、ペースメーカの上限ペーシングレートのことだ。
つまり、ペーシング速度を目一杯速くした時の上限値を意味してるぞ!
アッパートラッキングレートだが、メーカーによっていくつかの呼び方がある。
・マックストラックレート
・アパーレートリミット
などなど
これら全て同じ意味だからメーカーさんと話をする時は注意するんだ。
アッパートラッキングレート設定のコツ
ペースメーカの設定でアッパートラッキングレートが問題になるのはウェンケバッハ作動時だ。
ウェンケバッハ作動とは、ウェンケバッハ型2度房室ブロックのようにPQ間隔が徐々に伸びる現象だ。
ウェンケバッハ作動はペースメーカの設定患者さんが運動等をして自己脈がアッパートラッキングレートより速くなった時に起こる。
その時、患者さんは息切れや軽いめまいといった症状を感じることがあるぞ!
ウェンケバッハ作動はアッパートラッキングレートを高めに設定すれば(例えば120から140に変更する)、未然に防ぐ事ができる。
ペースメーカチェック時に、ウェンケバッハ作動が疑われたらアッパートラッキングレートを高めに変更して様子を見てみよう!