さあ、今日もエクササイズの時間だ。
今日のエクササイズは、IVUS(血管内超音波検査)だぞ!
IVUSはPCI(経皮的冠動脈形成術)の手技でなくてはならない重要な検査だ。
ほとんどのPCI症例でIVUSによって得られた情報を元に、
ステントのサイズ決めや、血栓吸引や末梢保護デバイスの使用の検討などなど
様々なPCIの治療戦略を組立てていくぞ!
IVUSはPCIの手技でとても重要な検査だ。
今日のエクササイズを通して、IVUSの基本的な知識をしっかり押えていこう!
これが、IVUS (血管内超音波検査)を覚えるエクササイズの全貌だ! ↓
IVUSの原理
IVUSは、超音波によって血管内の様子を観察する検査のことです。
IVUSでは直径1mm以下の細い超音波カテーテルを使います。
カテーテル先端のプローブが超音波を出しながら360度高速回転することで
冠動脈の断面を観察する事が出来ます。
カテーテル先端にあるプローブが血管内で360度回転している様子↓
IVUSでは、このような映像で血管の断面を観察できます↓
IVUSでわかること
・病変の長さ
・血管の太さ(血管径 / 狭窄部位の径)
・病変の性質(プラークの量 / 繊維化の度合い / 石灰化の有無など)
・血栓や解離、冠動脈瘤など様々な情報
PCIでIVUSを使用する主な理由
・バルーンやステントのサイズを決めるため
・血栓吸引カテーテルや末梢保護デバイスの必要性を検討するため
・ステント留置が良好に行われたかどうかを確認するため
IVUSについて整理していくぞ!
IVUSの原理と検査画像
IVUSとは、直径1mm以下の細い超音波カテーテルを使い血管の断面図を観察する検査のことだ。
超音波カテーテルの原理は簡単で、
超音波カテーテルの先端にプローブと呼ばれる超音波を出す部分があり、
そのプローブを360度回転させる事で冠動脈を輪切りにした断面図を観察できるんだ!
IVUSの先端にあるプローブが360度回転している様子↓
このような映像で血管の断面を観察できるぞ!↓
IVUSでわかること
IVUSは安全にPCIを実施する上で、とても重要な検査だ。
IVUSを使う事で、病変の長さや血管径だけでなく
病変の性質や解離、血栓の量、冠動脈瘤、ステントの破損状況などなど
アンギオだけではわからない詳細な病変情報が多く得られるぞ!
PCIでIVUSを使用する主な理由
PCIでIVUSを行う理由は主に3つある。
それは、
①バルーンやステントのサイズを決めるため
②血栓吸引カテーテルや末梢保護デバイスの必要性を検討するため
③ステント留置が良好に行われたかどうかを確認するため
の3つだ。
1つずつ整理していこう。
まず大前提として、PCIではIVUSを行うタイミングが2回あることを確認しておこう。
1回目が前拡張の直前で、2回目がステント留置の直後だ。
(参照:PCIの手技手順を覚えるエクササイズだ!)
1回目の前拡張の直前でのIVUSでは、
主に血管径と病変の長さ、血栓の有無と病変の性質について観察していくぞ!
血管径と病変の長さを確認する事で①バルーンやステントのサイズを決定するんだ。
そして、血栓の有無を確認する事で②血栓吸引カテーテルの必要性を検討するぞ。
さらに病変のプラーク量や石灰化度合いといった病変の性質も確認する。
この時、もしプラークの多い病変だった場合
バルーン拡張時にプラークの破片が末梢に飛び冠動脈を詰まらせる可能性があるため
②末梢保護デバイスの使用を検討するぞ!
2回目のステント留置の直後で行われるIVUSでは、
主にステントの内径を測定したり、ステントの圧着度合いを確認していく。
これらを確認する事で、
③ステント留置が良好に行われたかどうかを確認できるぞ!
本来ステントは十分拡張されており、また血管壁に圧着されているのが理想だ。
2回目のIVUSでステントが拡張不良や圧着不良を起していたら、後拡張を行いステントを広げなければならないぞ!
まとめ
IVUSはPCIを安全かつ確実に施行するために必須の検査だ。
IVUSの画像をちゃんと読影できれば、
アンギオからではわからない様々なPCI上のリスクを先読みできるようになる。
しっかりIVUS画像を読めるようになり
IVUS画像を元に、安全で確実なPCIの治療戦略が立てられるようになる為にも
まずは、IVUSとは一体何で、IVUSから何が分かり、IVUSによって何を検討していくのか
その基本となる部分をしっかり押さえていこう!