さあ、今日もエクササイズの時間だ!
今日のエクササイズは心内心電図の基本波形だぞ!
アブレーションやEPS(電気生理学的検査)では心内心電図を読みながら手技を行ってく。
疾患を持った患者さんの心内心電図波形は正常ではないのだが、そもそも正常な心内心電図の波形がわからなければどこに異常があるのか全く分からない。
今日のエクササイズを通して正常洞調律時の心内心電図波形、
つまり心内心電図の基本波形をしっかりと覚えるんだ!
これが心内心電図の基本波形を覚えるエクササイズの全貌だ!↓↓
心内心電図で出てくる波形の種類
名称 | 解説 |
心房波(A波) | 心房を収縮させる電位。12誘導でのP波に相当する。 |
心室波(V波) | 心室を収縮させる電位。12誘導でのQRS波に相当する。 |
His波 | 房室結節が興奮したときに出る電位。12誘導では観測できない心内心電図特有の電位。 |
心内心電図の基本波形
心内心電図の基本波形について整理していくぞ!
RA電極の基本波形のポイント
RA電極の波形の特徴は
①P波と同じ位置に出るA波と
②V波がない
という2点だ!
RA電極は右心房に留置されており
洞結節からの電気刺激を観察している。
だから心室を収縮させるV波が観測されず
A波のみとなる。
A波しか観察できないため、心内心電図では補助的な役割しかないぞ!
主にペーシング目的で留置される電極だ!
His電極の基本波形のポイント
①P波と同じ位置に出るA波
②QRS波の直前に出るHis波
③QRS波と同じ位置に出るV波
以上の3点だ!
His電極は房室結節上に直接留置され
房室結節の電位を観察する。
His1-2がHis電極の先端で、
電極の根元に進むにつれ
His3-4, His5-6と数字が大きくなるぞ!
房室結節が興奮したときに出る
特有の波形『His波』が観測できる唯一の電極だ!
A波、His波、V波が全て観察できるため
心内心電図では重要な役割を担うぞ!
CS電極の基本波形のポイント
CS電極の基本波形のポイントは
①シャープなA波
②A波に対して鈍い感じのV波
以上の2点だ!
CS電極はCS内部に直接留置され
CS内部から心房と心室の電位を
同時に観察する。
CS1-2がHis電極の先端で、
電極の根元に進むにつれ
CS3-4, CS5-6と数字が大きくなるぞ!
CS電極波形の特徴は
波形の形だけでA波とV波の区別がつく点だ。
CSが心房側に偏って配置していることから
A波の方がV波に比べてシャープな波形となる。
逆にV波はA波に比べて横にだらっと広がった鈍い波形になるぞ!
A波とV波両方が観察できる点と
波形の形からA波とV波の区別が付く点から
心内心電図を読む上で主要な役割を果たす重要な電極だぞ!
RV電極の基本波形のポイント
①QRS波と同じ位置に出るV波と
②A波がない
という2点だ!
RV電極は右心室に留置されており
心室内の電気刺激を観察している。
だから心房内のA波が観測されず
V波のみとなる。
V波しか観察できないため、心内心電図では補助的な役割しかないぞ!
主にペーシング目的で留置される電極だ!
心内心電図の基本波形を覚えるエクササイズを始めるぞ!
エクササイズ① 心内心電図を完成させて空欄を埋めるんだ!
早速、心カテ隊員専用ページから、
『心内心電図の基本波形を覚えるエクササイズシート』をダウンロードし印刷しよう。
まだ心カテ隊に入隊していない人は、今すぐ入隊してエクササイズシートを入手しよう。
実際に心内心電図波形を書くスペースがある。
各電極波形の特徴を意識しならが
自分の手で書いてみよう。
また心内心電図の基本波形のポイントがまとめられた
表が用意してある。
空欄を埋めて心内心電図の基本波形を理解するんだ!
実際に手を動かすことで、
心内心電図の基本波形への理解が深まるぞ!