さあ、今日も心カテ用語を解説していくぞ!
今日解説するのはペースメーカで使われるペースメーカリードだ。
ペースメーカリードとは、ペースメーカ本体から出る電気刺激を心筋に伝えるために使われるリード線のことだ。
先端の種類
ペースメーカリードの先端形状には
・スクリュー
・タインド
の2種類ある。
スクリュータイプのリードでは、先端がスクリュー状になっており、先端部分を心筋にねじ込むように留置していく。
対して、タインドタイプのリードでは先端がカギ状に引っかかる構造になっており、先端部分を心筋に引っ掛けるように留置していくぞ。
リード抵抗と断線や被膜損傷の可能性
ペースメーカリードにはリード抵抗といって一定の抵抗値が存在する。
リード抵抗はリードインピーダンスとも言われ、リードのコンディションを把握するために重要な数値だ。
リード抵抗は500〜1000オーム程度と言われており、
リード抵抗が2000オームを越えるような極端に高い数値を示した場合、リード断線の可能性が考えられるぞ。
また、リード抵抗が200オームを下回るような極端に低い数値を示した場合、リードの被膜損傷(通称:リーク)の可能性が考えられるぞ。
リード断線と被膜損傷は、経年劣化に伴うリードの摩耗が原因で起こるため避けることができないトラブルだ。
ペースメーカチェックでは必ずリード抵抗を確認し、リードが正常な状態かどうかモニターしていこう!
リードの感染及び抜去
何らかの原因で患者さんの免疫力が低下するとリード部分で感染症を起すことがある。
リード感染へはリード抜去することで対処していくぞ!
リード抜去は植込み後1年以内ならスムーズに抜けてくる事が多い。
しかし、植込み後何年も経過しているとリードと生体組織が癒着しなかなか抜去できないこともある。
そういった場合には、レーザーで癒着した組織を焼灼する特殊なデバイスを使うこともあるぞ!