ペースメーカ

ペースメーカのAV-delayの仕組みと設定のポイント

さあ、今日も心カテ用語を解説していくぞ!

今日解説するのはペースメーカのパラメータの1つ、AV-delayだ。

 

 

ペースメーカのAV-delayって何?

AV-delayとは、心房のペーシングと心室のペーシングの時間差の事を言うぞ!

ペースメーカでは一般的に心房と心室に1本ずつリードを留置していく。

 

このリードからペーシング刺激を入れていくのだが、

もし心房と心室を同時にペーシングしてしまうと心臓の動きがギクシャクして心臓本来の性能が発揮できなくなる。

 

そこで、心房と心室のペーシングのタイミングを僅かにズラして心臓の本来の動きを再現する昨日がペースメーカには備わっている。

 

この心房、心室のタイミングのズレをAV-delayと言うぞ!

 

 

AV-delayの設定のポイント

AV-delayの設定のポイントは、患者さんの自己脈を上手に引き出す事だ。

 

例えば、房室結節の機能が弱ってる患者さんの場合、一般の人よりAV伝導が遅くなっている。

そうした患者さん対してAV-delayを初期設定のままにしておくと、本来、自己脈で心室を収縮させれるにもかかわらず、自己脈より早いタイミングでVペーシングが入ってしまう。

すると、自然な心臓の収縮を妨げてしまうだけでなく、ペースメーカの電池寿命も短くなってしまうんだ。

 

こうしたケースへの対策として、AV-delayを初期設定より長めに設定すると良いぞ!

AV-delayを長めに設定する事で、遅くなったAV伝導に対応し自己脈を優先できるぞ!