さあ、今日もエクササイズの時間だ!
今日のエクササイズは、心カテ室で頻繁に行われている心臓カテーテル検査「右心カテ」「左心カテ」「両心カテ」の違いを理解していくぞ!
これが「右心カテ」「左心カテ」「両心カテ」の違いの全体像だ!↓
検査名 | 定義 | 具体例 |
右心カテ | 右心系(右心房+右心室+肺動脈)で行われる心臓カテーテル検査全般 | スワンガンツ、右室造影(RVG) |
左心カテ | 左心系(左心房+左心室+大動脈+冠動脈)で行われる心臓カテーテル検査全般 | 冠動脈造影(CAG)、左室造影(LVG) |
両心カテ | 右心カテと左心カテの両方を同時に行う検査 | スワンガンツ+CAG+LVGなど組み合わせはいろいろ |
「右心カテ」「左心カテ」「両心カテ」の違いについて整理していくぞ!
右心カテとは?
右心カテとは右心系(右心房+右心室+肺動脈)で行われる心臓カテーテル検査全般のことを言うぞ!
→参照:右心カテーテルとは
心カテ室で頻繁に行われる右心カテは
・スワンガンツ
・右室造影(RVG)
の2種類ある。
スワンガンツとは、
右心系内の血圧を測定したり心拍出量を測定する検査の俗称で、
主に心不全患者の新機能評価や、肺高血圧症の診断に用いられる。
そして右室造影(RVG)とは、
右心室をバーマンカテーテルという専用の造影カテーテルで造影する検査の事で、
心室性期外収縮や心室頻拍のアブレーションで行われる事が多い。
また、カテ室での遭遇頻度は比較的低めだが、
肺血栓塞栓の診断に用いられる肺動脈造影や、
心筋炎などの心筋異常を診断する際に行われる心筋生検も右心カテに分類されるぞ!
左心カテとは?
左心カテとは左心系(左心房+左心室+大動脈+冠動脈)で行われる心臓カテーテル検査全般のことを言うぞ!
→参照:左心カテーテルとは
心カテ室で頻繁に行われる左心カテは
・冠動脈造影(CAG)
・左室造影(LVG)
の2種類ある。
冠動脈造影(CAG)とは、冠動脈を造影する検査のことで
冠動脈内に狭窄している部分がないか確認する為に行われるぞ!
主に、狭心症や心筋梗塞の患者さんに対して行われる検査だ。
参照:冠動脈造影(CAG)を覚えるエクササイズだ!
そして左室造影(LVG)とは、
左心室を造影する事で、心臓がしっかり拍動しているかどうか確認する(壁運動評価)ための検査だ。
主に、心筋梗塞で心臓が障害された疑いのある患者さんに対して行われる事が多いぞ!
また、それ以外でも心室性期外収縮や心室頻拍のアブレーションでも左心室の形を確認する為に左室造影を行う事もある。
いずれにせよ、カテ室で「左心カテ」と言ったら
冠動脈造影+左室造影の2種類の事を指していると考えてほぼ間違いは無いぞ!
さらに、カテ室での遭遇頻度は比較的低めだが、
アセチルコリン負荷や大動脈造影、左心室の心筋生検も左心カテに分類される。
余裕があれば押さえておこう!
両心カテとは?
両心カテとは右心カテと左心カテを同時にやる検査の事を言うぞ!
具体的には、スワンガンツ(右心カテ)、冠動脈造影(左心カテ)、左室造影(左心カテ)を一度の検査で全部やってしまうような検査を両心カテを呼ぶんだ。
両心カテの時はやることが多いので、
手技が始まる前に何をどの順番にやるのか事前に確認して
スムーズに手技が進むように工夫しよう。