PSVT(発作性上室性頻拍)のEPS(電気生理学的検査)を覚えるエクササイズだ!

さあ、今日もエクササイズの時間だ。
今日のエクササイズはPSVT(発作性上室性頻拍)のEPS(電気生理学的検査)だぞ!

 

PSVTのアブレーションでは最初にEPSを行って頻拍の正体がAVNRT(房室結節リエントリー頻拍)、AVRT(房室リエントリー頻拍)のどちらなのかを判断していく。

 

EPS中は様々なタイプのペーシングプログラムを使っていくため新人さんには何が起こっているのかワケワカメなことが多い。

 

このエクササイズではEPSでcommon AVNRTと正方向性AVRTを見分ける方法をスッキリ簡潔にまとめたぞ!
common AVNRTと正方向性AVRTのEPSは、PSVTのEPSの中でも最も基本的な手法だ。

 

エクササイズを通して、しっかりマスターしていくんだぞ!

 

これがエクササイズの全貌だ!

 

PSVTのEPSで使用するペーシングプログラム

・エキストラペーシング
・オーバードライブペーシング
・Vスキャン

 

PSVTのEPSで使用する薬剤

・ISP(通称:イソプロ)

 

PSVTのEPSで行われる主な検査項目

①ジャンプアップ現象
②室房伝導(VA conduction)
③心房リセット現象

 

 

PSVTのEPSについて1つずつ整理していくぞ!

 

PSVTのEPSで使用するプログラム刺激

EPSでは主に3つのプログラム刺激を使用していく。

・エキストラペーシング
・オーバードライブペーシング
・Vスキャン

以上の3つだ。

 

エキストラペーシング

エキストラペーシングとは、7〜8発ペーシングした後、最後にエキストラビート(それまでよりも短い周期のペーシング)を1〜2発入れるプログラムのことだ。

 

例えば、600msで8発ペーシングした後、最後に550msのエキストラビートを1発だけ入れるといった具合だ。
エキストラビートを1発入れるとシングルエキストラ、2発入れるとダブルエキストラと言ったりする。

 

シングルエキストラに比べ、ダブルエキストラの方が頻拍を誘発しやすいためEPS中、なかなか頻拍が起こらない時にダブルエキストラを使っていくぞ!

 

実際のカテ室では「600の500の10ダウン」といった感じで術者からペーシングの指示が出る。
この意味は、600msで数発入れたあと、500msでエキストラビートを入れ、2回目以降は600ms/490ms、600ms/480ms、600ms/470ms、600ms/460msといった具合に、エキストラビートの間隔を10msずつ短くしていくという意味だ。

 

 

オーバードライブペーシング

オーバードライブペーシングとは、一定のレートでペーシングし続けるプログラムのことだ。

エクストラペーシングと違い、ペーシングを入れる回数に制限はなく術者の指示があるまでペーシングを入れ続けるぞ!

 

 

Vスキャン

Vスキャンとは、Hisカテーテル上で見えるHis波の直前のタイミングで1発だけVペーシングを入れるプログラムで、頻拍中に行っていくぞ!

 

 

PSVTのEPSで使用する薬剤

EPSで頻拍を誘発したい時にISP(通称:イソプロ)という薬剤を使っていくぞ!

ISPを使うと心拍数が上がり、頻拍が起こりやすい状態になるんだ。

 

 

PSVTのEPSで行われる主な検査項目

PSVTのEPSでは、主に3つの項目について検査していく。

①ジャンプアップ現象
②室房伝導(VA conduction)
③心房リセット現象

以上の3つだ。

 

①ジャンプアップ現象

ジャンプアップ現象とは、洞調律中にエキストラペーシングを入れた際にエキストラビート直後の最早局所電位が50ms以上伸びる現象だ。

 

ラボ上でキャリパーを立てる場所だが、RAカテーテルからエキストラペーシングをする際はA-V間隔を計測し、RVカテーテルからエキストラペーシングをする際は、V-H間隔もしくはV-A間隔を計測しジャンプアップ現象が起こったかどうかをチェックしていのが一般的だ。

 

ジャンプアップ現象が起こると2重伝導路の存在が証明される。

ジャンプアップ後に頻拍に移行したり、ツー・エコー以上するようであればAVNRTである可能性が高まるぞ!

 

 

②室房伝導(VA conduction)

室房伝導とは、心室から心房への逆伝導のことだ。

 

室房伝導の検査では、

・室房伝導があるかどうか
・もしあるならばそれが減衰伝導するのかどうか

この2点を確認していくぞ!

 

具体的には洞調律中にRVカテーテルからオーバドライブペーシングをしてRAカテーテル上に表示されてる心房電位(A波)を見ていく。

 

この時、心室からのペーシング刺激がRAカテーテル上でキャプチャーされれば室房伝導ありと評価される。
そして、オーバードライブのレートを130ppm, 140ppm, 150ppm, 160ppmと上げていった時V-A間隔が伸びれば減衰伝導ありと評価されるぞ!

 

通常、ケント束は減衰伝導しないとされている。

つまり、室房伝導の検査で減衰伝導があった場合、ケント束が原因で起こるAVRTの可能性が低くなるぞ!

(*ケント束があっても減衰伝導したり、ケント束自体に減衰伝導特性があるものが稀にあるので100%言い切ることはできません。)

 

 

③リセット現象

リセット現象とは、頻拍中にVスキャンを行うことで頻拍周期が短くなったり、頻拍自体が停止したりする現象のことだ。

リセット現象が起こるとケント束の存在が証明されAVRTである可能性が高まるぞ!

 

リセット現象の解釈で注意する点は、ケント束が存在してもリセット現象が起こらないことがある点だ。

つまり、「リセット現象が起こらない=AVRTではない」とは言い切れないから注意するんだ!



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