さあ、今日も心カテ用語を解説していくぞ!
今日解説するのはペースメーカで起こりうるトラブル、アンダーセンシングだ。
アンダーセンシングとは、ペースメーカのセンシング閾値の設定が高すぎる事で、自己脈を正常にセンシングできない現象の事だ。
センシングの感度が鈍いためにペースメーカが自己脈を見落としており、ペースメーカが正常に機能しないぞ!
アンダーセンシングの原因
アンダーセンシングは、患者さんの体動に伴う電極移動(ディスロッジ)によって起こることが多い。
センシング閾値の設定を最適化することで対処できるが、どうしても値が安定しない場合はリオペになる事もありうるぞ!
またオートキャプチャのような拡張機能を使う事によって、意図的にアンダーセンシングを起している場合がある。
これはペースメーカの正常動作の範囲内で起こっている現象だから特に対処は必要ないぞ!
アンダーセンシングの心電図波形
アンダーセンシングが起こると、ペースメーカーが自己脈とは関係なくペーシングを行っている。
自己脈が出ているにもかかわらず、ペーシングが規則的に入るような心電図波形や、
逆に、自己脈に追従するはずのペーシングが入らないような心電図は、アンダーセンシングが疑われるぞ!
VVIでアンダーセンシングするとR on Tになる可能性があり危険
VVIでのアンダーセンシングはR on Tを引き起こす可能性がありとても危険だ。
VVIでのアンダーセンシングは緊急AMIといったバタバタしたシチュエーションで一時ペーシングカテーテルを使うときにやってしまいがちなミスだ。
いかなる状況でもVVIでペーシングする時はアンダーセンシングに特に注意しよう!