研修医になって、
用意しておいた方が良い便利なサイトを紹介します。
日々の情報収集源として、インターネットは便利ですよね?
最近のネットの情報量は膨大ですので、
調べたいキーワードを打ち込めば、だいたいのことは調べられます。
しかし、調べたい内容が専門的になればなるほど
情報自体が少なかったり、
仮にあったとしてもエビデンスが乏しかったり
と意外と不便なところもあります。
私も普段の情報収集にネットを頻繁に使う派なので、いろんなサイトをブックマークしています。
その中でも特に重宝しているサイトをご紹介しようと思います
そのサイトとは心カテブートキャンプの管理人も、
2年以上前からお世話になっている日経メディカルオンラインというサイトです。
日経メディカルオンラインは、
1972年創刊の総合医療情報誌「日経メディカル」のスタッフが運営しているサイトです。
現時点で日本最大規模の医師向け医療情報サイトで、
医師が臨床上ぶつかる問題を解決するような専門的な情報を、エビデンス付きで紹介しているのが特徴です。
その情報量と質は心カテブートキャンプを含む個人運営のサイト群を圧倒的に凌駕しています。
日経メディカルオンラインの総記事数は約62000記事。
ちなみに、一般的なサイトの記事数で比較すると、
心カテブートキャンプは248記事
誰もが一度はお世話になった有名な心電図のサイトでも252記事
循環器領域の先生が執筆されてる有名なブログですら432記事です。
こうした記事数を単純に比べただけでも
日経メディカルオンラインの約62000記事という情報量が
如何に桁違いなものなのかがお分かりいただけると思います。
日経メディカルオンラインの記事は、
実践で役立つものが多いです。
日経メディカルオンラインは、
「臨床の現場で役立つ情報」をコンセプトに運営されています。
それだけに、記事の内容はかなり臨床寄りで
日々の診療に役立てれる最新情報をしっかり網羅しています。
例えばですが、こちらの記事では、
DES留置後の最適なDAPT期間について書かれています。
記事では、DES留置後4ヶ月時点でDAPTを継続した群と、中止した群で
3年後の死亡/心筋梗塞/脳卒中/出血イベントの発生率を見た
「CREDO-KYOTO PCI/CABG Resistory Cohort-2」の結果を
PCI分野で著名な先生方の、DAPT期間への見識を交えて紹介しています。
DAPT期間中に起こる輸血が必要な出血イベントは全体の約9%です。
この発生率は、DESのステント血栓症の発生率0.2〜0.3%を大きく上回っており、
長期間のDAPTは患者の不利益になる可能性があるのです。
こうした臨床上の問題点に対し、データに基づいた正確な情報と
それに対する著名な先生方の解釈、見解を学べるのが
日経メディカルオンラインの最大の強みです。
また、この他にも「循環器プレミアム 講座」というコーナーもあり、
そこでは、著名な先生が執筆する連載記事を通して1つのトピックを深く学ぶ事が出来ます。
例えば、不整脈領域で著名な先生による心房細動講座では、
- ワーファリンの適応を見分ける簡便な方法
- 高齢者へのワーファリン導入での注意点
- 心原性脳梗塞を防ぐ手段
- 患者の嗜好で治療方針を決めても生命予後は悪化しない
- 心不全患者における心房細動の考え方
- 3種類の新規抗凝固薬の選び方
↓山下武志先生の代表的な書籍↓
などなど、40記事以上の連載記事を通して
日々の心房細動治療で役立つ見識、考え方を学ぶ事が出来ます。
また、「3分で分かる心房細動アップデート」といった
特定分野の最新アップデート情報のまとめ記事や
「右肩痛と息苦しさで眠れない若い男性、その原因は?」といった
実際のカンファレンス風景を再現して
病歴、新対処権、検査値、問診から
論理的に診断を絞り込むケーススタディ記事もあります。
さらに、サイトのトップメニューから行ける「Cadetto.jp」という姉妹サイトでは、
研修医に特化したコンテンツも充実しています。
(Cadetto.jpは、日経メディカルオンラインに登録すると無制限に閲覧できます。)
Cadetto.jpの中でも特に「臨床研修プラクティス」というコーナーでは
- 頭部画像診断のポイント
- 小児科ERで見落とししないための着目ポイント
- 研修医が知っておくべき栄養管理の基礎
- 感染症診断で注意すべきポイント
- 輸液の基礎
- 腹部エコーの判読
- 心電図と胸部X線の判読
- 基本手技(気管挿管や胸腔ドレナージ、CVカテなど)のコツと注意点
- 病棟当直でよく遭遇する症状とその対処法
- 造影剤腎症の原因と予防方法
といった記事がたくさん用意されています。
さらに、診断に直接関係なはいけれど
臨床上、知っておくと役に立つ情報として
- 他科の先生を怒らせないコンサルテーションの秘訣
- 困った患者の対応法
- 救急現場でよくある患者トラブルと対処法
といったものも盛り込まれています。
日経メディカルオンラインは
医師限定の会員制のウェブサイトです。
利用には無料の会員登録が必要です。
日経メディカルオンラインは会員制のウェブサイトです。
といっても、入会費や年会費は一切かかりませんので安心して利用してください。